年収=大規模な総合病院<小規模の医療機関

一般的に大企業と中小企業に勤務するサラリーマンで比べてみると、全体的に大企業に勤務するサラリーマンの方が高い年収を得ています。
その事実を踏まえると、医師の世界もクリニックのような小規模の医療機関よりも、大学病院や大規模総合病院の方が高い給与が得られると考えてしまうかもしれません。

ところが医師の場合は上記のとおりではありません。
医師の平均年収は平成27年の統計で約1,100万円となっていますが、年収の高い勤務先は実は小規模な診療所なのです。

大病院の代表である大学病院や大規模総合病院、県立病院や国立病院など、より多くの患者が集まる病院に勤務する医師は年収1,000万円を軽く超えているように感じますが、現実はそうではありません。

40~44歳の男性医師を例にとってみると、大学病院などの大規模病院に勤務する医師の平均年収は約970万円。
ところが中規模病院の医師は同じ年代でも年収は平均で約1,500万円、さらに規模の小さなクリニックなどになると年収は約1,700万円となり、大規模病院に勤務する医師と約2倍近い差がついてしまいます。

参考:全日本病院協会(http://www.ajha.or.jp/)

これは一体どういうことなのでしょうか?

小規模の医療機関は経費が少ないぶん利益が残る

クリニックは売上の約8~9割が利益として残る仕組みになっています。
病院も同じなのですが、病院の場合は建物や医療設備、検査機器、人件費、経費などにかなりのお金がかかるため、最終的な利益が残らないケースもあります。

ところが規模の小さな診療所は施設が小さく設備投資にあまりお金がかかりません。
専門的かつ最先端の医療設備を導入していなければ、経費もそれほどかからないものです。

医療スタッフも必要最低限であれば人件費もかなりカットできますね。
クリニックの方が大病院よりも利益が多く残るパターンが多いのです。
とくに自由診療で(美容外科、美容皮膚科、レーシック、産婦人科など)毎日多くの患者がやってくる診療所の利益は相当なものになるでしょう。

このような経緯があるため、大病院とクリニックの医師の平均年収を比べると大きな開きが生じているのです。
もちろんすべての診療所が一律に儲かっているわけではないので、なかには平均年収以下の求人もあるでしょう。

しかしながら大規模病院と比べてみると、規模の小さな診療所の方が年収が高いというケースは多いはずです。

もしも今よりも高い給与、ゆとりのある暮らしを望むのであれば、小規模な病院、診療所に転職するという方法も検討する必要がありそうです。