病院勤務はチームを組んで細かい医療ケアを提供

病院勤務とクリニック勤務で異なる点はいくつかありますが、一番の大きな違いは「チーム医療を提供できるかどうか」です。
チーム医療は医師を中心として、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、検査技師など医療のスペシャリストがそれぞれの役割を分担し、患者の回復、完治のために一丸となって対応することです。

このチーム医療を実現するには、医療スタッフがある程度揃わなければなりません。
大病院ではかなり多くの医療スタッフを擁しているため、チームを組んできめ細かい医療ケアを提供できます。

クリニック勤務は少数の医療スタッフで運営しているケースがある

ところがクリニックになると医療スタッフ数にも限りがありますし、過疎地など診療所の規模によっては、医療スタッフが医師しかいないケースも決して珍しくありません。
もちろんクリニックといっても規模には違いがあるため、医療スタッフ数がある程度充実しておりチーム医療で患者の治療ができるケースもあるでしょう。

ただ、世の中の多くの診療所は豊富な人材や最先端の医療機器、検査機器を導入できていないのが現状です。
もしチーム医療の勉強がしたいのであれば、総合病院や大学病院で働く方が「医師のスキルアップ」としてはよい選択となります。

さらにスタッフ数の違いは診療所運営上の問題も露呈します。
医師1人、看護師1名など(または医師1人など)ギリギリのスタッフでクリニックを運営している場合、医師がケガや病気で倒れたときには診療所を運営することができません。

医師になにかあったとき代わりの医師に診察をお願いできればいいのですが、医局での人脈や以前勤務していた病院でのツテがないとむずかしいのが現実です。
その点大規模病院では、代わりの医師が多数在籍しているため、とくに問題とはなりません。

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クリニック勤務は代わりの医師がいない為、健康管理は必須

つまり診療所に勤務する医師は、常に自分の健康状態を把握して健康維持に努めていかなければならないのです。
クリニックは地域医療の担い手となっており、地元の方々にとってはその存在は命綱。簡単に閉院できるわけではないのです。

過疎地域では、医師に寄せられる期待もかなり大きくなっています。
診療所と一般病院とでは医師1人にかかる負担や責任の度合いに大きな差があるため、医師の自己管理能力が問われることになるのです。

このようにお伝えすると「診療所の医師は大変だ」と感じる方もいるかと思いますが、一匹狼的存在でいたい医師、チーム医療が苦手な医師、多くのスタッフのなかでは働きにくさを感じる医師にとって、診療所での勤務は精神的に楽と言えるでしょう。