小さな医療機関では人間関係のトラブルが多い

クリニックは勤務する医療スタッフや事務スタッフが少なく、建物などの設備も小規模なところがほとんど。
つまり人間関係が密になりやすいという特徴があります。

診療所は医師(同時に事業主)を頂点とした構造となっており、長年勤務した看護師は医師のつぎに発言権や権限をもっているケースが多くなっています。
小さな医療機関では人間関係のトラブルが多いといわれていますが、建物が狭く逃げ場がないことも影響しています。

医師は、とくに雇われ院長として勤務するなら部下である看護師や事務スタッフの動向に気を遣わなければなりません。
長年勤務する古参の看護師が新人看護師をいじめるという事例も多いため、新人看護師が働きやすい環境をつくるよう、古参看護師を上手におだてて部下の指導をしてもらう、新人看護師の悩みを聞くなど円滑なクリニック運営のために努力する必要があるのです。

新人看護師がつぎつぎに辞めていくクリニックがありますが、院内の人間関係トラブルが原因となっているケースも少なくありません。
よい人材を長く雇用することも重要ですが、新しい人材を定着させることにも気を配らなければならないのです。

医療スタッフと事務スタッフ間でのトラブル

診療所の場合、医療スタッフと事務スタッフの距離が近いこともトラブルの一因となっています。
現場で働く看護師からは「事務スタッフから掃除や電話応対など、医療ケアとは関係ない雑用を強要された」「事務スタッフから無視された」という訴えを聞くこともあります。
上司である医師の立場から事務スタッフを諭す、助言を与えるなどの働きかけも必要です。

「モンスターペイシェント(クレーム患者)」の問題

院内のトラブルだけではありません。患者との人間関係も大病院より密になるため注意が必要です。
クリニックは地元住民の健康を管理し守る「地域医療」が重要な役割となっており、患者との関係は重視すべきでしょう。

最近は、理不尽な要求をしたり、自己中心的な理由でクレームを言う患者、いわゆる「モンスターペイシェント」が問題となっています。
クリニックに通ってくる患者のなかにモンスターペイシェントがいないとも限りません。

最初から金銭目的で難癖をつけてくる患者は論外としても、患者とのトラブルは、医師が治療方針をきちんと説明しないことや、患者の気持ちをしっかり受け止めてあげられないことから始まるケースが多くなっています。
患者と信頼関係を構築するためにも、まずは患者の言葉を「聴く」姿勢が重要です。

医師が丁寧に対応することで、院内での人間関係トラブルを極力抑え、より良い環境を築くことが必要になるでしょう。